[totus] 映像翻訳の基本ガイドライン(日本語) ver 1.0

ガイドラインについて
本ガイドラインは、Mingloから直接受注したタスクに適用される基本ガイドラインです。
クライアントからガイドラインとタスク(翻訳依頼)を別途受け取った場合は、クライアントのガイドラインに従って翻訳してください。
ガイドライン活用のTip
[目次]の各項目をクリックすると、該当する内容に移動できます。
気になる内容は、[検索機能(Ctrl+F)]を使って簡単に見つけることができます。
ご不明な点がありましたら、[totusホームページ(totus.pro)]の右下にあるチャンネルトークからお問い合わせください。
本ターゲット言語に該当しない項目には、[取り消し線]が引かれています。
エディタに添付された単語帳(クライアント単語帳)と本ガイドラインの表記法が異なる場合は、単語帳(クライアント単語帳)の表記法に従ってください。
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目次

5.

ガイドライン

Chapter 1. 映像翻訳の基本

1. 翻訳対象

(1) 映像コンテンツで翻訳が必要なソースは、以下の通りである。
(a) 発話:オーディオの台詞
(b) 画面テキスト:映像内に挿入されたテキスト

2. 翻訳一貫性

(1) 映像内で何度も繰り返す用語や人物名などは、すべて同じ表記にする。
(2) シリーズ物など、連続性があるコンテンツにおいても用語の一貫性を維持する。特に、同一人物はシリーズ内で常に同じ表記にする。
(3) 一貫性を維持するために、エディタの右サイドバーにある「単語帳 - 個人単語帳」機能を活用したり、自分専用のメモ帳を作成したりして使用する。
(例) 左の三角形をクリック

3. 翻訳方向

(1) 翻訳目標
(a) すべてのコンテンツは、ターゲット言語を使用するネイティブが自然に感じるように翻訳する。
(2) 意訳と直訳
(a) すべてのコンテンツは、前後の文脈に合わせて適切に意訳する。この場合、原文から大きく逸脱し、理解しにくい翻訳にならないよう注意する。
(例)左の三角形をクリック
(b) 自然な翻訳を行うために、コンテンツの一部を直訳することは可能である。ただし、直訳は必ず必要な場合にのみ行い、文脈を考慮しない不自然な一対一の直訳は避ける。
(3) 原文保存
(a) 原語字幕にタイピングされている内容を誠実に翻訳する。
(b) 原語字幕にタイピングされている内容を変更せずに翻訳し、省略や抜け落ちがないように注意する。
(c) 必ず必要な接続語以外は、原文にない内容を追加しない。
(d) 自然な意訳を行うために、全体の内容に影響を与えない範囲で原文の一部を省略することは可能である。ただし、それによる読解不能や文法エラーなどが生じないように注意する。
(4) 原文表現
(a) 簡潔で明瞭に翻訳する。
(b) 正確な情報を伝えるために、ソース原語に対応する適切な言葉を使用して翻訳する。
(c) 特に意味を持たない口癖(例えば、えっと、まあ、あのーなど)は、意味を持つ場合を除いて翻訳しない。
(d) 翻訳文はソースコンテンツの口調とできるだけ一致させる必要がある。発話者の年齢、性格、背景、職業などを考慮して、ターゲット言語での話し方やイントネーションを決定してから翻訳する。
(e) 翻訳文は、視聴者の年齢などを考慮して翻訳する。標準語を使用し、略語や新造語は必要に応じて、文脈に合わせて適切に使用する。
(f) 映像コンテンツの特性に応じて、できるだけ口語体に翻訳し、過度な文語体の使用は避ける。
(g) 映像のテーマとジャンルに適した話し方で翻訳する。

4. 翻訳倫理

(1) ガイドラインを熟知し、遵守する。
(2) 必ず映像を見ながら翻訳する。
(3) 翻訳文に誤訳、文法エラー、誤字脱字がないように注意する。
(4) 提出前に翻訳文全体を必ずチェックする。
(5) 翻訳ツールを使用しない。
(6) 年齢、人種、性別、職業などに関する差別的な言葉や侮辱的な表現は使用しない。
(7) 卑語・俗語は文脈に合わせて適切に翻訳する。発話者の意図と異なる侮辱的な言葉、非常に下品な悪口、乱暴な表現は控える。
(8) 地域間の敵対心を助長する表現や宗教的な問題を引き起こす可能性がある表現に注意する。
(9) 発話者の意図と異なる不定的・性的な表現を使用しないように注意する。
(10) 翻訳方向や倫理に反する翻訳によって問題が発生した場合、翻訳家に責任があることを認識し、それを解決するために努力する。
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Chapter 2. 字幕形式

1. タイムコード

(1) タイムコードは原則として調整しないが、別途の依頼がある場合は、以下の(2)~(4)に従って調整する。
(2) 音声字幕である場合
(a) タイムコードのイン・アウトポイントは、発話の始まりと終わりにできるだけ合わせて設定する。
(3) 画面字幕である場合
(a) タイムコードのイン・アウトポイントは、画面テキストの始まりと終わりにできるだけ合わせて設定する。
(b) ただし、読む速度がより重要な場合には、タイムコードのイン・アウトポイントを調整して、字幕の表示時間を延長することができる。
(4) 発話と画面テキストが同時に表示される場合
(a) タイムコードのイン・アウトポイントは、発話の始まりと終わりにできるだけ合わせて設定する。
(b) ただし、一部状況で、画面テキストの始まりと終わりに合わせた方がより自然な場合には、画面テキストに合わせて設定する。
(例)左の三角形をクリック

2. 字幕表示時間

(1) 字幕の表示時間は原則として調整しないが、別途の要請がある場合は、 以下の(2)~(4)に従って調整する。
(2) 字幕の最小表示時間:1秒
(3) 字幕の最大表示時間:7秒
(4) ただし、状況に応じて可読性を高めるために、最小・最大表示時間を調整することができる。

3. 文字数

(1) YouTubeコンテンツの特性に応じて、字幕1行当たりの文字数については別途の制限を設けない。

4. 可読速度(CPS)

(1) YouTubeコンテンツの特性に応じて、原語字幕をすべて翻訳することを優先するため、CPSには特に制限を設けない。

5. 字幕行数

(1) 字幕の行数
(a) 字幕は原則として1行に表示される。
(b) 字幕は以下の(2)(a)~(b)に従って、最大2行まで表示できる。ただし、画面字幕1行を含む場合に限り、最大3行まで許容される。
(2) 改行
(a) 画面字幕と音声字幕は必ず改行して分ける。
(例)左の三角形をクリック
(b) 1つの字幕に二人の発話を表記する場合は、改行して区分する。詳しい表記については、[3.表記法 - 6. 多重話者] を参考にする。
(例)左の三角形をクリック
(c) 一人の発話は2行に分けない。単一発話は、発話の長さに関係なく1行に表示されるようにする。
(例)左の三角形をクリック

6. 多重話者

(1) 二人の発話者の会話を1つの字幕内で翻訳する。この場合、改行を使用して字幕1行に一人の発話を翻訳する。
(2) ハイフン(-)を使用して発話者を区分けし、ハイフン(-)の後には必ず1つの空白を入れる。
(例)左の三角形をクリック
(3) 三人以上の発話者が登場する場合は、2つの発話ずつ束ねて1つの字幕に表示する。
(例)左の三角形をクリック
(4) 字幕には発話者の名前を入れない。
(例)左の三角形をクリック

7. 繰り返し発話

(1) 同じ話者が1つの字幕内で二度以上繰り返す単語や一節は、一回だけ表記する。
(例)左の三角形をクリック
(2) 原語字幕で掛け算記号(X)が使われた繰り返し表現は一回だけ表記する。この場合、掛け算記号は使用しない。
(例)左の三角形をクリック

8. 連続発話

(1) 一人の発話が2つ以上の字幕にまたがる場合、最初の字幕の終わりや次の字幕の始まりに三点リーダー(...)を使用しない。
(例)左の三角形をクリック
(2) ターゲット言語に大文字・小文字の区分がある場合、最初の字幕の始まりだけに大文字を使用し、続く字幕の始まりでは小文字を使用する。
(例)左の三角形をクリック

9. 画面テキスト

(1) 画面テキストは、角括弧([ ])内に翻訳する。
(例)左の三角形をクリック
(2) 翻訳した画面テキストは、字幕の最上段(一番上の行)に位置する。
(例)左の三角形をクリック
(3) 翻訳した画面テキストと発話内容が同一である場合は、画面テキストの翻訳を省略する。
(例)左の三角形をクリック
(4) 画面テキストが2つ以上ある場合は、スラッシュ(/)を使用して区分し、スラッシュの前後に1つの空白を入れる。スラッシュは、できるだけ原語字幕で使用された位置と同じところに配置する。
(例)左の三角形をクリック
(5) 外国語と顔文字は翻訳しない。
(例)左の三角形をクリック
(6) プログラム名の場合、上映中ずっと左上に表示されるロゴは翻訳しないが、画面切り替えのために表示されるインサート画面のタイトルや文句は翻訳する。ただし、英語の場合は翻訳しない。
(7) 大文字・小文字の区分がある場合、画面テキストを翻訳した画面字幕は大文字で始める。ただし、直前の字幕に続く文章などの状況では、小文字に始めることもできる。(大文字・小文字の区分がある原語にのみ該当する)

10. 字幕位置

(1) YouTubeコンテンツの特性上、字幕の位置は別途に調整しない。

Chapter 3. 表記法

1. 文章記号

(1) 注意事項:使用できる文章記号
(a) 文章記号は、以下のガイドライン(表)で指定された用途にのみ使用する。
(b) 使用できる文章記号は、互いに代替して使用しない。(例)ドット → コンマで代替する (X)
(c) 文章の記号を使用した後には、空白(Enterや一文字分のスペース)が入らないように注意する。
(2) 注意事項:使用できない文章記号
(a) 使用してはいけない文章記号は、どんな場合でも使用しない。
字幕1行に2つの文章が入る場合、最初の文章の終わりには半角スペースを使用して区切る。
(b) 使用してはいけない文章記号がどうしても必要な場合は、[(1) 注意事項:使用できる文章記号]に記載された他の文章記号を代用する。この場合はターゲット言語に最も適した文章記号を使用する。
(c) 音符はSDH字幕の制作の場合にのみ例外的に使用し、その他の状況では使用しない。
Table
Search
文章記号
表記法
使用OK
全角/半角
使用方法
.
X
該当なし
(a) 字幕や文章の最後に句点(。)を付けない。 (b) 字幕1行に2つの文章が含まれる場合は、最初の文章の終わりに半角スペースを使用して区切る。
,
X
該当なし
(-)
O
全角
(a) 読点は、数を数えるときやまたは複数の個体を列挙するときのみ使用する。ただし、文章の終わりには使用しない。(08.11 追加)(例)1、2、3または犬、猫、虎 (b) 本や映画のタイトル、歌詞にコンマが使用される場合は、翻訳文でも同じ位置に読点を使用することができる。 (c) 上記の(a), (b)の場合を除き、読点の代わりに半角スペースを使用する。
O
全角
(a) 疑問符は必ず必要な場合にのみ使用し、過剰に使わない。 (b) 疑問符は全角で使用する。 (c) 疑問符の後にすぐ文章が続く場合、文章記号の後に半角スペースを入力してから次の文章を記載する。 (例) BEOMGYU! 食べ物! (〇) BEOMGYU!食べ物!(×)
?
O
半角
(a) ローマ字の後に疑問符が使用される場合は、半角の疑問符を使い、次の文章がある場合は半角スペースを入力してから記載する。(例)What? ありえない!
O
全角
(a) 感嘆符は、必ず必要な場合にのみ使用し、過剰に使わない。 (b) 感嘆符は全角で使用する。 (c) 感嘆符の後にすぐ文章が続く場合、文章記号の後に半角スペースを入力してから次の文章を記載する。 (例) BEOMGYU! 食べ物! (〇) BEOMGYU!食べ物!(×)
!
O
半角
(a) ローマ字の後に感嘆符が使用される場合は、半角の感嘆符を使い、次の文章がある場合は半角スペースを入力してから記載する。(例)Come on! SUNOOさん!
...
O
半角
(a) 点3つ(…)で使用する。 (b) 語尾がはっきりしない場合や、発話が突然中断された場合にのみ使用する。
-
O
半角
(a) ハイフンは話者を区切るときに使用する。 (b) ハイフンは(⁻)ではなく、(-)を使用する。
[ ]
O
全角
半角
(a) 角括弧は画面テキストを表記するときに使用する。 ※ 括弧内に日本語が1つでも含まれている場合は、角括弧を全角にする。 ※ 括弧内に(日本語なしに)英文や数字のみが含まれている場合は、角括弧を半角にする。
( )
O
全角
半角
(a) 丸括弧は、原語字幕に使用された場合にのみ、原語字幕と同じ位置に使用する。 ※ 括弧内に日本語が1つでも含まれている場合は、丸括弧を全角にする。 ※ 括弧内に(日本語なしに)英文や数字のみが含まれている場合は、丸括弧を半角にする。
/
O
半角
(a) スラッシュは、複数の画面テキストを区切るときに使用する。
『』
O
全角
(a) 二重鉤括弧は引用、強調、各種タイトルを表示するときに使用する。詳しい使用法は [Chap.3.表記法-2.引用と強調] および [Chap.3.表記法-10.タイトル]を参考にする。
「」
O
全角
(a) 鉤括弧は引用、強調、各種タイトルを表示するときに使用する。 詳しい使用法は [3.表記法-2.引用と強調] および [Chap.3.表記法-10.タイトル] を参考にする。
≪ ≫
X
該当なし
(-)
< >
X
該当なし
(-)
" "
X
該当なし
(-)
'
X
該当なし
(-)
*
O
全角
(a) アスタリスクは発話の一部を伏字にするときに使用する。詳しい使用法は [Chap.3.表記法-3.固有名詞] および [Chap.4.翻訳スタイル-7.卑語・俗語/悪口] を参考にする。
:
O
全角
(a) コロンはスポーツ、ゲームなどのスコアを表記するとき、具体的な時間を表記するときにのみ使用する。詳しい使用法は [Chap.3.表記法-5.数字] および [Chap.3.表記法-6.日付と時間] を参考にする。
;
X
該当なし
(-)
~
X
該当なし
(-)
♪, ♫, ♬, ♩
X
該当なし
(-)
&
X
該当なし
(-)
?!
X
該当なし
(-)
!!
X
該当なし
(-)
·
X
該当なし
(-)
-
X
該当なし
(-)
X
該当なし
(-)

2. 引用と強調

(1) 他人の言葉を引用する場合や見て読む場合は、鉤括弧(「」)を使用する。
(2) 特定の単語を強調する場合は、鉤括弧(「」)を使用する。
(3) 引用句が複数の字幕にまたがる場合は、鉤括弧(「」)を最初の字幕の始まりと最後の字幕の終わりだけに使用する。

3. 固有名詞

(1) 単語帳表記法の使用
(a) 固有名詞は、エディタの右サイドバーに添付された[単語帳—クライアント]の表記法を確認して適用する。単語帳がない場合は、以下の(2)~(5)に従って翻訳する。
(例)左の三角形をクリック
(2) 公式表記法の使用
(a) 人命、地名、機関名、商標、著作権などは、公式日本語表記法に従う。公式日本語表記法がない場合は、公式英語表記法に従って表記する。
(b) 公式日本語または英語表記法がない場合は、検索から最も広く使われている表現(社会的に信頼されているポータルサイトで検索量が最も多い結果)を使用する。
(c) 検索しても見つからない場合は、外国語の発音をそのままに表現して翻訳する。
(例)左の三角形をクリック
(3) 人称代名詞の使用
(a) 人称代名詞の使用が許容される言語に限って、映像全般において人名や動物名が言及される場合、2番目の言及からは人称代名詞を使用して翻訳することができる。その際には、必ず固有名詞の性別を確認してから翻訳する。
(例)うちの犬、シュリ → 「シュリ」の性別を確認し、「He/She」を使用して翻訳できる。
(4) 隠語の使用
(a) 隠語が使用されずに発話されたブランド名の場合、翻訳文でも同様に適用し、一般名詞として別途翻訳しない。
(b) 隠語が使用された場合、アスタリスク(*)を使用して表記する。
(例)左の三角形をクリック
(5) 韓国文化に関連する固有名詞
(a) 自然や文化遺産は、ターゲット言語の文化圏で一般的に受け入れられている表記を使用する。[Chap.6.参考資料-1.リンク-(4)] を参考にする。
(b) よく知られた料理名は、ターゲット言語の文化圏で一般的に受け入れられている表記を使用し、そうではない料理については意味に応じて翻訳する。材料名は翻訳する。[Chap.6.参考資料-1.リンク-(3)] を参考にする。
(c) 動物名や植物名は翻訳し、翻訳が難しい場合は音通りに日本語にする。
(d) 音をそのまま表記する場合、理解しやすくするために一般名詞を簡略に付け加えることができる。この場合、丸括弧は使用しない。

4. 名前と呼称

(1) 名前
(a) 外来語はすべてカタカナで表記する。外国人の名前もカタカナで表記し、・中黒を使用する。
1.
全智賢 → チョン・ジヒョン
2.
ブラッドピット → ブラッド・ピット
(2) 呼称
(a) 親族語彙
(a-1) 姉、兄、妹、弟などの親族を呼ぶ呼称は、年齢を問わず「名前さん」に翻訳する。
(a-2) 義理の姉(兄の嫁や夫の姉)のような特定の家族関係にある人物を指す場合、適切な呼称で翻訳する。呼称がない場合は、2.(a)(a-1)に従って翻訳する。
(b) 年齢に関連する呼称
(b-1) 先輩(OOさん、OO学兄)の呼称は、「oo先輩」に翻訳する。
(b-2) 後輩の呼称は、名前で翻訳する。
(c) 役職、役目、地位に関連する呼称
(c-1) 名字と役職が一緒に使われた呼称(キム社長さん、キム代理様など)は、「さん」や「様」などを除いて翻訳する。
(例)キム社長様(X) キム社長(O)
(d) 一般呼称
(d-1) 呼称を意味する助詞や接尾語(様、さん、殿)が使用されている場合は、適切な呼称を付けて翻訳する。

5. 数字

(1) 数字は1桁である場合には全角にし、2桁以上の場合は半角にする。
(2) 数値や数量などの測定単位と一緒に使われる数字は、アラビア数字で表記する。
(例)12,500 (O) 1万2千5百(X)
(3) 慣用句やことわざで使用される数字は、漢数字で表記する。
(例)一か八か、一石二鳥など

6. 日付と時間

(1) 日付
(a) 「月」や「年」の期間を表す表記に、「か」を使用する。(例) ヵ月(X) か月 (O)
(2) 時間
(b) 時間は文字数と可読性を考慮し、日本語の数字とアラビア数字の中でより適切なものを使用して表記する。
(3) 例外
(c) 表記が字幕1行当たりの文字数を超える場合は、上記とは異なる例外的な表記法が使用されることもある。

7. 単位

(1) 通貨単位
(a) 通貨単位は変換せず、原文の単位をそのまま使用する。
(2) 測定単位
(a) 測定単位(重量、体積など)は、別途の要請がない限り、換算しない。

8. 音楽

(1) アルバムのタイトル、曲のタイトル、アーティスト名
(a) アルバムのタイトルは二重鉤括弧(『』)で、曲のタイトルは鉤括弧(「」)で表記する。
(b) アルバムのタイトル、曲のタイトル、アーティスト名は、公式英語名称で表記する。特にアイドルの曲については、映像に挿入された曲が外国語のバージョンであれば、ターゲット原語の文化圏で公式発売されたバージョンがあっても、公式英語名称で表記する。
(例)韓国語バージョンである場合 → BTS 「Blood Sweat & Tears」 (O) // 防弾少年団 「血、汗、涙」 (X)
(2) 歌詞
(a) 歌詞は、引用表示(鉤括弧)を使わずに翻訳する。
(b) 原語字幕にタイピングされたソース原語の歌詞だけを翻訳する。ソース原語以外の言語で重訳が必要な歌詞は翻訳せず、発音通りにローマ字で表記する。
(c) 原語字幕に含まれた歌詞の一節が英語である場合、原語字幕に表記された英語のままを使用し、その意味は翻訳しない。英語の文法に誤りがある場合でも、原語字幕に表記されたそのままを使用する。
(d) 歌詞には、必要に応じて読点、疑問符、感嘆符を使用できる。文章記号の全角・半角の使用方法については [Chapter 3. 表記法 - 1. 文章記号] を参考にする。

9. 外国語

(1) 重訳禁止
(a) 原語字幕のソース原語だけを翻訳し、ソース原語以外に別途翻訳や重訳が必要な外国語は翻訳しない。
(b) 原語字幕にタイピングされた外国語は、(2)~(3)に従って表記する。
(2) 外国語がソース原語で発音通りに表記されている場合
(a) 原語字幕に外国語がソース原語で発音通りに表記されている場合、重訳せずにローマ字で表記する。ただし、その単語や一節が日本語である場合は、日本語に翻訳する。
(例)ソース原語が韓国語で、봉주르(発音:Bon.jou.ru)に表記 → Bonjour (O) // こんにちは (X)
(例)ソース原語が韓国語で、아리가또(発音:arigato)に表記 → ありがとう (O)
(3) 外国語がローマ字に表記されている場合
(a) 原語字幕に外国語がローマ字に表記されている場合、翻訳せずにローマ字をそのまま表記する。
(例)ATM, TMI, MBTI など
(4) 全角・半角の使用
(a) ローマ字の後に使用される文章記号は半角で表記する。ただし、ひらがなの後の文章記号は全角で表記する。
(例)Come on!
(例)SUNOOさん!
(b) 上記(a)の後に別の文章が続く場合、半角スペースを入れてから次の文章を記載する。詳しい内容は、[Chapter 3. 表記法 - 1. 文章記号]を参考にする。
(例)Come on! SUNOOさん!

10. タイトル

(1) アルバム、映画、本などのタイトルは、二重鉤括弧(『』)で表示する。
(2) 音楽のタイトルは、鉤括弧(「」)で表示する。
(3) アルバム、映画、テレビ番組のタイトルは、公式名称またはよく知られている表現を使用する。使用が難しい場合は [Chap.3.表記法-3.固有名詞-(2)公式表記法の使用]に従って翻訳する。
(4) タイトルはできるだけ1行で表記する。そのため、上記で規定した字幕1行当たりの最大文字数および字幕最大行数を超過することができる。

11. 注釈

(1) 丸括弧やセミコロンなどで注釈を付けない。

12. 略語/頭字語

(1) 略語(Abbreviation)
該当なし
(2) 頭字語(Acronym)
該当なし

13. 文字書式

(1) イタリック体
(a) YouTubeコンテンツの特性に応じて、イタリック体は使用しない。
(b) ただし、別途の要請がある場合は、イタリック体を使用するか、イタリック体の代わりに鉤括弧を使用する。

Chapter 4. 翻訳スタイル

1. 文法

(1) 必ず正しい文法を使用し、エラーが発生しないように注意する。
(2) 補助動詞は基本的にひらがなで表記する。
(例)(電話が)かかって来た → (電話が)かかってきた
(3) ひらがなとカタカナはすべて全角で表記する。

2. 分かち書き

(1) 日本語字幕では分かち書きを使用しない。例外的に必要な場合は、[Chapter 3. 表記法 - 1. 文章記号]の定めに従う。

3. 敬体・常体の設定

(1) 原文が常体であれば常体で、敬体であれば敬体で表記する。文脈を考慮せずに任意に常体で翻訳しない。
(2) 発話者が全般的に敬体を使っている場合は、翻訳文も全体的に丁寧な文体で翻訳し、一貫した自然な流れ(文脈)になるようにする。特に、敬体を使っている状況で、「~するが」、「~だけど」、「~だから」などの一部の発話だけを常体で翻訳しないように注意する。

4. 漢字

(1) 漢字の使用
(a) 常用漢字は、発話者と視聴者の年齢を考慮して使用する。常用漢字でないものは、ひらがなで表記する。
(b) ただし、常用漢字でなくても、慣用的に使用されたり、漢字表記が一般的になっていたりする単語の場合は、その漢字を使用することができる。
(c) 常用漢字に含まれているものであっても、可読性を考慮してひらがなで表記することができる。

5. 感嘆詞/口癖

(1) 感嘆詞や口癖は翻訳しない。
(例) まあ、これから始めようと思うんだが
→ 「まあ」は口癖で、意味が特にないため、翻訳しない。
→ これから始めようと思うんだが

6. 擬声語/擬態語

(1) 擬声語や擬態語は、ターゲット言語と最も近い擬声語や擬態語で翻訳する。

7. 卑語・俗語/悪口

(1) 卑語・俗語
(a) 原文で使用されたレベルと同じレベルの言葉に翻訳し、発話者の意図と異なる侮辱的な表現は使用しないようにする。
(2) 悪口
(a) 悪口は隠語を使用せずにそのまま翻訳するが、原文の表現から外れた過度に乱暴な表現は使用しないように注意する。
(b) 原語字幕で、悪口の一部がサイレント処理(X表示)された場合、その部分はアスタリスク(*)で伏字にする。(例)クX → f**k

8. 注意/禁止表現

(1) 乱暴な表現は避ける。(例) ったく、お前、腹減った、兄貴などの表現は避ける。
(2) 特定の人種、性別、職業、動物などに対して差別的な表現を避ける。

9. 言語遊戯

(1) 言葉遊び
(a) できるだけ面白さを生かして、最も似た音やニュアンスで意訳するが、難しい場合には直訳する。
(2) 新造語
(a) できるだけ面白さを生かして翻訳するが、難しい場合には直訳する。
(b) 新造語の翻訳で、社会的・文化的に問題を引き起こす可能性のある表現は使用しない 。
(例)麻薬とうもろこし、麻薬キンパ、コカインダンスなど
(3) しりとり
(a) 最初の提示語だけは原文の意味をそのままに翻訳し、それ以降の単語は語末(語尾)が繋がるように翻訳する。
(예) 다리(意味:橋、発音:Da.ri)- 리어카 - 카드 - 드릴 → 橋(はし) - システム - 紫(むらさき)
(4) N行詩(あいうえお作文)
(a) 提示語が固有名詞である場合はそのままに使用し、固有名詞でない場合には翻訳し、文字は適切に選択する。
(예) 3行詩の場合
チョ・セホ - [チョ]・[セ]・[ホ]
合コン - [ゴ]・[ウ]・[コ]・ン
(b) 内容はできれば原文のニュアンスを生かすものとするが、適切に変形することができる。
(例)
  - チョ - Jo - チョ・セホさんなら、 - Jo Se-Ho makes me want to - セ - Se - セリフはこれだね! - Say - ホ - Ho - ホホホ - Ho ho ho

Chapter 5. 注意事項

1. その他特記事項

1.
単語帳(クライアント単語帳)と本ガイドラインの表記法が相反する場合は、単語帳(クライアント単語帳)の表記法に従う。
2.
エディタの右サイドバーにある「依頼事項」タブを必ず確認し、依頼事項が記載されている場合は必ず反映する。